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”FLASH CRASH(フラッシュクラッシュ)”:アルゴリズムによる大暴落に関する知られざるノンフィクションです。

はじめに

Flash Crash(フラッシュ・クラッシュ)は、前回紹介した、Flash Boys(リンク)のテーマでもあるHFT(High-Frequency Trading)によって発生した、株式市場の大暴落に関するノンフィクションです。

FLASH CRASH

Liam Vaughan

突然の急降下

2010年5月6日、米国株の代表指標である、ダウ平均株価ナスダック指数S&P500が何も前触れもなく急降下を始めます。

ダウはおよそ1,000ポイント急降下後、突然上昇を始め、この異常な株価指数の動きは約36分続き、突然終わります。

1兆ドル

この急落により、変動した株価は1兆ドル(約110兆円)いわれ、先物取引やデリバティブ取引を詐欺や市場操作などの不正行為を監視する米商品先物取引委員会(CFTC)が捜査を開始します。

Hounslow, London

2015年、FBIがようやく容疑者を逮捕します。

逮捕されたのは、アメリカの大規模な組織ではなく、ロンドン郊外の街、ハウンズローで普通の家に両親と住む、1人のデイトレーダーの青年でした。

有能なプログラマーでありデイトレーダーである彼は、リーマンショック後に200万ドル稼ぐなど、地味な生活の中密かに稼ぎを増やし、その後HFTに軸を移します。

アルゴリズム対アルゴリズム

HFTは1分間で数百万回という超高速で売り、買いをすることで小さな儲けを積み重ねる取引です。

相手にするのは人ではなくコンピューターのアルゴリズム、これはこれまで勝ってきた彼にとっても難しい仕事です。

そこで彼も対抗するアルゴリズムを作成し、取引を進めます。

難しくてつまらなそうな、経済に関する本ですが、コンピューターアルゴリズムに支配された取引の理不尽さ、意図せずに大きな犯罪に巻き込まれる恐ろしさに記された、興味深い書籍です。

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