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映画の邦題と原題
日本で公開される海外の映画作品の多くは、邦題がつけられて公開されます。
その理由としては、原題だと英単語の意味が分からないこと。
また、内容を分かりやすくするために邦題を工夫する必要があるみたいです。
例えば『アナと雪の女王』の原題は『FROZEN』。かなりシンプルですね。
- 本ブログでも紹介した『The Big Short』、2016年アカデミー賞脚色賞で、邦題は『マネー・ショート 華麗なる大逆転』です。
リーマンショックによる経済破綻を予見した主人公たちが”ショート(空売り、株価が下がることで儲けを得ること)”に賭けた話ですが、"ショート=空売り”となかなか結び付かないですから、邦題の方がわかり易いですね。
- 2016年アカデミー賞7部門にノミネートされた『The Martian』の邦題は『オデッセイ』です。
原作は直訳の『火星の人』なのですが、映画も『火星の人』だと、古典SF映画みたいな題名になるのでこれでよかったと思います。
まだまだ例がありますよ!
恋愛、それとも師弟愛?
リチャード・ギアさん主演の『愛と青春の旅だち』、この日本の題名からは“青春と恋愛“といったイメージを思い浮かべます。
しかしながら、軍曹役のルイス・ゴセット・ジュニアさんが1982年のアカデミー賞助演男優賞を受賞していることから、恋愛以外にも士官学校の軍曹と、士官を目指す学生の関係が映画の重要なテーマがあることがわかります。
原題は『An Officer and a Gentleman(ある士官と紳士)』です。
卒業後に士官となった主人公と、軍曹との立場が入れ替わるシーンが印象的でした。
単なる恋愛映画として敬遠していた映画ファンにも、おすすめの映画です。
ロボットとの友情、それともアメコミ・アクション映画?
次はディズニー映画の『ベイマックス』、2015年のアカデミー賞アニメーション映画賞を受賞しています。
この映画の原題は『Big Hero 6』、同じ題名のアメコミをもとにした映画です。
日本でのプロモーションではロボットと人間の友情が主題のようなイメージですが、アメリカ版の予告編は6人のチームメンバーが活躍するアクションムービーです。
帰ること
最後はサンドラ・ブロックさんが主演、2016年のアカデミー賞で9部門ノミネートされた『ゼロ・グラビティ』、つまり”無重力”です。
原題も同じと思いがちですが、実は正反対の『Gravity』となっています。
『ゼロ・グラビティ』とすると、宇宙空間の無重力状態で生き残るためのアクションが主題の映画といったイメージが強くなります。
対して、題名を『Gravity』とすると大切な人を失っても重力がある地球に帰って再び立ち上がり、生き続けるというがこの映画の主題だと思うことができます。
哀しい過去を持った主人公が重力のある場所(地球)に帰還することをテーマとした映画、地球にたどり着き立ち上がる場面は感動的でした。
まとめ
映画の題名を原題と邦題を比較してみると、いかにわかり易くするか、そしてどのようなプロモーションが目的であるかがよくわかりますね。
意外な発見がありますよ!