English Audiobook Blog

Philip K Dickの短編SF小説を映像化すると

はじめに

『The man in the high castle(高い城の男)』はSF作家Philip K Dickさんが1962年に出版したSF小説です。

この本作は話題作の『三体』も受賞したSF小説の文学賞であるヒューゴー賞を受賞しており、彼の代表作と呼ばれています。

THE MAN IN THE HIGH CASTLE

Philip K Dick

本作品はドラマ化され、アマゾンプライムで配信されています。

ドラマ版との違い

Philip K Dick原作の映画で最も有名な作品が、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(Do Androids Dream of Electric Sheep?)』をもとにした、ハリソン・フォード主演、『ブレードランナー』です。

この映画は特に小説から大きく内容が追加されており、その他にも、『トータル・リコール』、『マイノリティ・リポート』などの作品が映画化されています。

そしてこの『高い城の男』のドラマ版は、本作のキーワードである”The Grasshopper Lies Heavy(イナゴ身重く横たわる)”の設定が小説からフィルム映画に代わり、最重要人物として”スミス大将”というキャラクターが新たに登場します。

鍵十字があしらわれた国旗、旗が様々な場所に掲げられたニューヨークなど、ドラマ版の映像は衝撃的です。

架空戦記小説

本作で描かれるのは、枢軸国(ドイツ、イタリア、ドイツ)が第二次世界大戦に勝利した世界。

アメリカの東側は、ドイツによって併合され、西海岸は日本の傀儡国家Pacific States of America(PSA)、中西部は緩衝地帯となっています。

このような”もしもミッドウェイ海戦で勝利していたら...”という設定の小説は架空戦記小説と呼ばれ根強い人気があります。

よくバラエティ番組に出ていた志茂田景樹さんも架空戦記小説の作家としても有名ですね。