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はじめに
今週はマイケル・クライトンさんの1969年の作品、『Andromeda Strain(アンドロメダ病原体)』を聴き終えました。
著者は、1993年に映画された大ヒット作、『ジュラシックパーク』の原作者、ハーバード大学で医学博士号を取得しており、遺伝子操作など生命に関する科学に精通し実際の医学と科学に基づいた緻密な表現の作品を生み出しています。
”strain"は”病原体と訳されていますが、直訳すると”ウィルスの株”になります。
本書の刊行当時は専門的な単語であったため”病原体”になったと思いますが、皮肉なことに半世紀以上たった今、”ウィルスの株”という言葉が、誰もが知る言葉になってしまいました
THE ANDROMEDA STRAIN
Michael Crichton
本作は『アンドロメダ...』として映画化もされた、著者の出世作となります。
サンプル採取
本作は人工衛星を使って宇宙空間からサンプルを採取して生物兵器に使用できる新たな病原体を探す計画、『スクープ計画』から発端した未知のウィルスによる災禍、その原因と阻止を図る米軍と科学者の行動が描かれています。
医学、科学の専門家である作者によって書かれているだけあって、緻密な表記があり読み応えのある小説になっています。
予言
本書は1960年代に書かれた小説ですが、私たちが2年以上直面してきた以下のような事柄について、まるで予言したように描かれています。
- 未知のウィルスによる感染が突然発生し、まずは感染源の地域が大きな被害を被る。
- 自動車などの移動手段、不完全な管理により感染が拡大していく。
- 感染源の特定、街の封鎖、検疫など感染拡大の阻止を図るが拡大のスピードに追い付かない。
- 感染した人によって症状や重症度に差があることがわかる。
- ウィルスが変異していく。
さいごに
オーディブルにはマイケル・クライトンさんの小説の読み放題が多くあり、SF以外にもサスペンス小説の『ディスクロージャー』、日本のビジネスとの摩擦を描いた『ライジングサン』などがあります。
SF以外の作品も今後試してみます。
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