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はじめに
今週の大きな話題は暗号通貨取引所、FTX社の破綻です。
FTXはSam Bankman-Fried氏が2019年に創業、ビットコイン、イーサリアムなど多種の暗号通貨の取引を行い、暗号通貨の人気に乗って急激に成長しました。
有名な俳優、スポーツ選手を広告に使用、Superbowlのコマーシャル、F1のスポンサー、そしてNBA用スタジアムがFTXアリーナに命名されるなどなど、飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
酷い企業統治
破綻したFTXを引き継いだのは、エンロン社の破綻時の処理を担当したJohn Ray 氏、彼は”ここまで酷い企業統治を見たことが無い”と語っています。
取締役会は開かれたことが無い、社員の経費の精算は絵文字で承認していたなどなど...
ずさんさはエンロン社を超越しています。
その衝撃的な内容から、YouTubeでは既に多くの解説映像が挙がっています。
公聴会
このような社会に大きな影響を与える事件や出来事が起こると、米国議会は公聴会を行います。
2021年1月6日に起こったアメリカ国会襲撃事件は複数にわたり公聴会が開かれており、Sam Bankman-Fried氏の公聴会は12月に行われる予定です。
公聴会の様子の例として、エンロン社創業者の公聴会の映像があります。
MIT卒の秀才で、メディアに頻繁に登場していた同氏、どのような証言をするか、とても気になります。
高度な英語教材として
公聴会は議長、副議長等の質問者が議員によって構成されます。
召喚された人物は偽証罪に問われることもあり、右手を挙げて真実を述べることを宣誓します。
公聴会の映像は英語の教材として、以下の特長があります。
質問者と証言者によるやり取りは緊張感があり、カジュアルな受け答えがほぼできないため、公式の場で使う英語について学ぶことができる。
偽証罪に問われる可能性があるため、うかつな回答はできず、また駆け引きが必要であるため、仕事につかえるスピーキングの見本になる。
最新の出来事、実際に使われる”生きた単語”について学ぶことができる。
政治や事件以外のことも
主に政治や事件に関する事柄について、公聴会は開かれますが、多額の税金を使ったプロジェクトである”James Webb Space Telescope (JWST)/ ジェイムス・ウェッブ宇宙望遠鏡”の公聴会も最近開かれました。
この公聴会は、前日にアルテミス1ロケットの打ち上げが成功したこともあり、和やかな雰囲気で行われました。
様々な公聴会を放送している、アメリカの公共放送PBSのYouTubeチャンネルがおすすめです。